よこやま あけみ 革工芸

1952年北海道知内町生まれ。
1998年全国皮革工芸展で東京都知事賞、翌年には最高賞の通産大臣賞を受賞した。

北海道知内町に小谷石という集落がある。海沿いの断崖絶壁の行き止まりの場所だ。1952年ここで彼はうまれた。中学3年生の時一家は東京に移り住んだ。都立杉並高校を卒業、阿佐ヶ谷染色研究所で皮革工芸を学び、指導と制作活動を続ける。大都市での指導者生活は体力と精神をすり減らす。無理が蓄積して大病を患う。1人で帰郷、昔家族で住んだ家で闘病生活を続けた。毎日、海と山を見て過ごした。  回復した彼は再び制作活動を始める。色鮮やかなレリーフを施した財布や鞄を作り始める。知内や函館など地元に住む普通の人達が支持してくれたことがとてもうれしかったという。故郷の自然に救われた工芸家ではないだろうか。